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60: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 16:26:12.00 ID:SFQVaQqX0
子供のころ、数日間田舎にあずけられることがあった。
群馬の山間部にある、比較的大きな家で、裏には『おてんぐ山』と呼ばれているじいちゃんの持山があった。

やることがないと、その山で落ちているセミをとったり、ウロウロと歩き回ったりして時間を潰していた。
だが、絶対に山頂に向かってはいけないと言われていて、ある場所から奥へは入ったことがなかった。

61: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 16:35:40.70 ID:SFQVaQqX0
迷子になりそうだったので、それより奥に行こうとも思わなかった。

ある時、おてんぐ山で遊んでいると、不意に男の子が現れた。
僕よりいくつか年上で、多分小学四年生くらいだろうか。
せみの取り方を教えてくれて、もっといい場所があると促され、僕ははじめて山の奥に足を踏み入れた。

途中のことはあまり覚えていないが、着いたのはおてんぐ山の山頂だった。
小さく狭い山頂には、古いがわりと立派な祠のようなものが建ててあった。
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62: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 16:50:01.80 ID:SFQVaQqX0
セミをとるのにい居場所とは思えないが、その祠をみて、何か新発見をしたような満足感を感じていたと思う。
しかし、時刻はすでに夕刻で、山頂も薄暗くなりかけており、戻る道はもう暗くなっているようだったため、早く帰ろうと思っていた。

そう申し出ても、男の子は祠を開けて、中の床板を剥がしてほしいと懇願するので、祠の扉を開いた。中にはこれといって石仏や観音の類いもなく、がらんとして埃ぽかった。
床板は剥がせない、と渋って見せたが、彼が言うには、床板の下には何か宝物があるらしい。

63: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 17:12:06.73 ID:SFQVaQqX0
苦労して床板の一部を何とか開けることができた。
中には、薄っぺらくてボロボロに錆びた刀剣のようなものがいくつかと、古銭が散らかっていた。
錆びてガスガスだけど本物の刀だと思い、興奮したが、子供の手でも容易に折れるほど朽ちていた。

もっといいものはないかと奥をのぞきこんだが、暗くてよく見えず、見える範囲では目新しいものはなかった。
もっと開けてほしいと頼まれたが、祠を壊すことの祟りや叱責を恐れるべきと、もう暗くなってきたことを理由に拒んだ。

64: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 17:26:21.20 ID:SFQVaQqX0
男の子はがっかりした様子だったが、僕に古銭を何枚かよこして、ありがとうと言って、一本道だったが、帰る道筋をおしえてくれた。

不安だったので、一緒に帰ろうと言ったが、一緒には行けないと言われた。
祠はなおしておくから心配無用とのことだったので、僕は暗い山道を懸命に戻った。
途中で心配して探しに出たじいちゃんと出会い、おんぶしてもらって山を降りた。
庭先にはばあちゃんが心配そうに待っていて、ああよかったと安堵しながら、手に何を持っているのと尋ねきた。

昔のお金、これ本物だよね?
と価値の確認のために古銭を見せると
二人の顔色が変わった。

65: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 17:34:55.39 ID:SFQVaQqX0
男の子がいて、二人で遊んだ事や、祠を見つけたことなどを話し、古銭は彼にもらったものだと話した。

じいちゃんは、他に何を話したか、何か約束をしたか、彼は名を名乗ったか、などを執拗に問いただしたが、具体的なことになると、何故か遠い昔の記憶の様に曖昧であった。

もう、おてんぐ山にのぼってはいけないと釘をさされ、以降おてんぐ山には行っていない。

以上。
長い割に内容がなくてすまん。

66: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 18:25:01.41 ID:f9/uddXCO
その男の子は山の神なのか
祠の下を探していたのはどうしてか
尋ねてみてくれ

話はそれからだ

67: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 18:45:01.08 ID:SFQVaQqX0
男の子に禍々しい印象はないが
神仏の類いにしては何か弱々しく
祖父母の警戒の仕方が変だと思う。

床下の下には宝物があるといっていたが
それが何か、或いは本当なのかは不明。
祖父母はすでに他界し、
両親に聞いても、おてんぐ山の山頂に祠があることも知らない。

もう何十年もたったので今さら真相究明もするきはないが、ついでがあれば田舎に行って山にのぼって 見よう。

100: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 23:34:50.22 ID:+4Cp2da80
>>67
だめ、絶対に山に登ったらだめ!!
祖父母さんの言いつけを死ぬまで守って下さい

96: 名無しさん 投稿日:2012/02/15(水) 22:29:31.52 ID:i/xUnMuk0
60-67も71-93も面白かった!ありがとう、乙!

山の男の子は祠のモノの眷属なのか、祠に何か大事なものor力を封じられたモノなのか…
その当時の>>60は、祠に関われる条件を満たした存在だったんだろうなあ。

「おもんさま」は渡来系の医術に通じた一族だった、とも考えられるね。
伝説や昔話はなんらかの出来事を伝えるものであると同時に
事実の隠蔽のために事柄のすりかえを行うものでもある…という説に基づいて考えたら、
この「おもんさま」の話もまた色々な考察ができて面白そう。
宗像教授か稗田先生カモーン!

111: 名無しさん 投稿日:2012/02/16(木) 09:17:36.83 ID:Y+RldY+iO
>>60>>100の忠告を受け入れるべきだね

その時、もしフタを完全に開けてたらそのまま閉じ込められたんじゃないかと、思った

代がわりを探す時、好奇心いっぱいの子を、宝を餌に引き付けてるんだろうな

113: 名無しさん 投稿日:2012/02/16(木) 09:37:11.72 ID:seoZ+LyH0
>>60
おてんぐ山という名の由来も気になるところだなー


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