1: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:50:10.41 ID:CAP_USER9
サイエンス 2016年10月12日
美しい花には毒がある?
 
1

皆さんは、「トリカブト」というと何を思い浮かべますか? 植物にはあまり詳しくない人でも、その名前と猛毒と言うことだけはご存知なのではないでしょうか。
毎年春の山菜取りの季節には、「ニリンソウとトリカブトの新芽が似ているので注意」などというニュースが流れたり、以前にはトリカブトを使った殺人事件も世間を騒がせました。
物騒な印象が強い植物ですが花の姿はあまり関心をもたれることはないよう。でも実は秋の山野を彩る代表的な美しい花です。

ただし、その青紫の花に惹かれて触れたり摘んでしまうのは要注意。頭の先からつま先まで、全草に猛毒を持っているのです。

そのヘルメットは受粉カプセル・特異なかたちにもわけがある
トリカブト(鳥兜/Monkushood Aconitum)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草。日本などユーラシア大陸が原産で、世界に約300種、日本には33種の自生が知られています。
日本全国で見られますが、林の縁や沢沿いなど、少しじめじめして半日陰の場所を好み、花穂を斜めにしならせて青紫に咲く姿は、栽培種の華麗な蘭のようにも見え、吸い寄せられるような美しさ。

属の学名Aconitumは、そのままアコニチンという毒物の名前。根、葉、茎の順に毒性が強く、もちろん花や蜜、タネにも毒が。和名の「トリカブト」は、
秋に咲く青紫色の花が舞楽の常装束や民俗芸能に用いる冠の鳥兜(鳥甲、とりかぶと)に似ていることに由来します。

実際鳥兜にそっくりのヘルメットを被ったような花の形が特徴的(西洋ではこれを「僧侶の帽子」に見立てています)ですが、これは花びら(花弁)ではなく5枚ある花がくの一枚が変化したもので、花びらそのものはこの大きな上顎片の「ヘルメット」の中に収められています。この隠れた花弁の後ろ側にサザエのキモのようにくるんと巻いた距がついており、そこから花蜜を出します。

そこで蜜を取るためにはヘルメットの奥まで入っていかねばならず、この時期トリカブトの花の奥深くにすっぽりともぐりこむマルハナバチの様子を観察することができます。
何だかハチのカプセルホテルのようにも見えますが、花粉量の少ないトリカブトが確実に受粉してもらうために、このカプセルの中で全身に花粉がつくような仕組みとなっているわけです。

さて、トリカブトの毒成分・アコニチン系アルカロイドのアコニチンやメサコニチンは現在知られている限り植物界で最強の猛毒といわれ、ナトリウムチャネルに結合し、細胞活動を停止させる麻痺作用があります。
致死量を摂取すると心室細動や心停止を引き起こし、心臓麻痺で6時間以内に死に至るといわれます。ヒトの致死量は3~4mg、トリカブトの葉約1gで人を死に至らしめるだけの毒をもつのです。

アコニチン毒は傷のない皮膚や粘膜からも吸収されます。触ったり摘む程度で死ぬことはまずありませんが、野山で出会っても、できれば素手で安易に触れるのは避けたほうがいいでしょう。

養蜂家は、春から夏にかけてミツバチに採蜜をさせ、秋のトリカブトの開花期には止めてしまいます。トリカブトの蜜入りの蜂蜜は、以前には死亡例すらあるためです。
とすると、トリカブトの蜜を摂取する昆虫は毒にやられないのが不思議ですが、神経構造が違うため昆虫にはトリカブト毒は効かないようです。

トリカブトは、人間を含めたケモノや鳥などからの食害の防衛のために、全身に猛毒を蓄えるようになったようです。ハチやアブも飲んでいるんだから平気だなんて、戯れに蜜を吸ってみるようなことはやめましょう。

カプセルの中に虫を招き入れます
 
2

http://www.tenki.jp/suppl/kous4/2016/10/12/16361.html

スポンサーリンク
2: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:50:37.30 ID:CAP_USER9
きれいな花なのにブスとはこれいかに?

そんなけなげな植物の工夫まで貪欲に利用するのが人間。古くからその毒を矢毒として役立ててきました。トリカブト毒による狩猟は、ユーラシアの多くの狩猟民族で行われていましたし、日本でもアイヌ民族が狩りに利用していたのは有名です。

中国では、2千年以上前から猛毒の根を漢方として薬にも利用しました。根茎を加熱して減毒し、新陳代謝機能の回復、強心、利尿などの効能を、また他の生薬と配合して四肢関節の麻痺、疼痛、虚弱体質者の感冒や腹痛、下痢、血止め、軽度の新機能の衰弱などにさまざまに応用されています。

漢方では、トリカブトの根を乾燥させた生薬のうち、子根を用いたものを附子(ぶし)、母根を用いたものを烏頭(うず)と呼びます。
「ぶし」という呼び名は日本でも使われ、ナンタイブシ、オンタケブシなどの種名にも使われています。

また、日本でもオクトリカブトやヤマトリカブトの根を塩漬けして乾燥させた生薬を「白河附子」と称して利用されています。
この「ぶし」と言う言葉、一説ではトリカブトの毒にやられた人が苦しみもがく形相のように歪んで見苦しい容姿のことをたとえて「ぶし」と呼ぶようになり、それが現代語の「ブス」の語源になったとか?
苗字の「毒島(ぶすじま)」さんの「毒」という字を「ぶす」と読むのも、附子を毒物の代表としていることからきています。

白いトリカブトもあるんです
 
3

「毒を以って毒を制す」は本当にあった! トリカブトを使った推理小説まがいの事件
トリカブトは推理小説やサスペンスドラマにたびたび登場します。トリカブトには気の毒ですが、その毒性の強さから仕方ないことかもしれません。
そして作り話ではなく現実でも、推理小説まがいのアリバイトリック殺人事件にトリカブトが悪用されたことがありました。

1986年に起きた保険金殺人事件では、当初被害者の死因は急性心筋梗塞と診断されますが、その後トリカブト中毒による急性心不全と判明しました。
トリカブト中毒は摂取後10分~20分と短時間で発現するのですが、怪しいと目された容疑者は中毒の発現1時間以上前に被害者と別れていました。

そこでアリバイ成立となるのですが、後にトリックが判明。何と、フグ毒(テトロドキシン)と同時に摂取させることでテトロドキシンがアコニチンによる麻痺症状を一定時間ブロックし遅効性とすることが分かり、アリバイが崩されて事件が解明したのでした。
実はこの毒をもって毒を制す作用はギリシャや中国では古代から知られていて、秦時代の始皇8年(紀元前239年)に編纂された「呂氏春秋(りょししゅんじゅう」に「萬菫(まんきん)不殺」という現象として記載されています。

「萬」はサソリ、「菫」はトリカブトの古字ですが、それぞれを単独で使うと人をも殺す猛毒のはずが、同時に適切に使うと中和される、という不思議な現象を表したものです。
トリカブトの毒は摂取後24時間たつと無毒化されるため、遅効性にすることで場合によってはトリカブトの中毒を回避できることもある、ということが研究されていたようです。

さて、そんなトリカブトですが、ガッサントリカブト、イイデトリカブト、オンタケブシなど、11種が絶滅危惧されるレッドリストに記載され、多くの山野草と同様、生育できる豊かな植生環境は減ってきています。

筆者の知る自生地も、一つ、又一つと年々減ってきています。いかんせんその毒性にばかり関心がいきがちですが、古い時代から美しい山野草としてめでられ、茶花にもいけられてきたトリカブト。野山で出会うとハッとするほどの存在感です。いつまでもその姿を身近な山野にとどめておきたいものです。

こんな群生を見たらご用心
 
4

3: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:51:20.92 ID:St8k2gAc0
道端でパクリとやったら死ぬの?

5: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:57:07.43 ID:v8r3O3/e0
>>3
根、葉、茎の順に毒性が強く、もちろん花や蜜、タネにも毒が

25: 名無しさん 2016/10/12(水) 20:38:46.70 ID:5SKo0W9W0
>>3
葉先1グラムで致死量だってさ
5
トリカブト - Wikipedia
トリカブト(鳥兜・学名Aconitum)は、キンポウゲ科トリカブト属の総称である。
ドクウツギ、ドクゼリと並んで日本三大有毒植物の一つとされ[1]、トリカブトの仲間は日本には約30種自生している。花の色は紫色の他、白、黄色、ピンク色など。多くは多年草である。沢筋などの比較的湿気の多い場所を好む。トリカブトの名の由来は、花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏の鶏冠(とさか)に似ているからとも言われる。英名の"monkshood"は「僧侶のフード(かぶりもの)」の意。


4: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:55:49.19 ID:9LKgtVk20
どうしてもショッカーの怪人を思い浮かべてしまう俺

7: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:58:43.12 ID:xalpDchT0
まず生命保険の契約をします

8: 名無しさん 2016/10/12(水) 18:59:14.17 ID:E7tGzY6s0
ただしフグ毒とは拮抗作用がある

11: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:10:52.58 ID:WtJGjQhL0
その似ているというニリンソウが地域の草の人間が来ました

35: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:06:38.73 ID:QzamHpkt0
>>11
板橋かよ

コンビニすら撤退する地域

13: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:13:41.12 ID:JUFNV2Bh0
これウチの花壇にいっぱいある

28: 名無しさん 2016/10/12(水) 21:05:38.27 ID:WmhojvBA0
>>13
ムスカリとは違うぞ
6
ムスカリ - Wikipedia
ムスカリ(学名: Muscari)はツルボ亜科ムスカリ属の植物の総称。狭義には、学名 Muscari neglectum をムスカリという。 
名の由来はギリシャ語の moschos(ムスク)であり、麝香のことである。花は一見するとブドウの実のように見えることから、ブドウヒアシンスの別名を持つ。


14: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:19:22.02 ID:J6+lNVGP0
キンポウゲ科って毒持ち多いね
ニリンソウやらレンゲショウマそこら辺に生えてるわ

15: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:36:53.15 ID:WiXN0v1m0
トリカブトは割と知られている毒だからまだいい
活けた水を飲んだだけで下手すると死んじゃうスズランは
見た目が可憐だから騙される

20: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:58:07.26 ID:k2dmEOTY0
>>15
キョウチクトウもやばいだろう
枝をバーベキュー串の変わりに使っただけで死亡とかかなり危険
7
キョウチクトウ - Wikipedia
キョウチクトウ(夾竹桃、学名: Nerium oleander var. indicum)は、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木。和名は、葉がタケに似ていること、花がモモに似ていることから。


18: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:54:31.00 ID:k2dmEOTY0
八重花のケシは栽培禁止なのにトリカブトは普通に園芸店で売ってるんだよな

19: 名無しさん 2016/10/12(水) 19:56:05.57 ID:zUb63+Rb0
ハシリドコロは最近全く見ないな。
完全に駆逐されたか
8
ハシリドコロ - Wikipedia
ハシリドコロ(走野老、莨菪、Scopolia japonica)は、ナス科ハシリドコロ属の草本。別名、キチガイイモ、キチガイナスビ、オニヒルグサヤ。
日本の本州から四国・九州にかけて分布する多年草。山間の日陰などの湿った木陰に群生する。早春に葉に包まれた新芽を出し、全長は40 - 50 cm程度に成長する。花期は4月から5月。釣鐘状の暗紫紅色の花を咲かせる。夏先には休眠状態に入るため枯れる。夏から冬までは見ることができない典型的な春植物である。  和名は、食べると錯乱して走り回ること、また、根茎がトコロ(野老)に似ていることから付けられた。


44: 名無しさん 2016/10/13(木) 01:12:24.86 ID:EAqL2nG/0
>>19
実は、先日来わたくしは辛気を病んでおりまして、良く効く薬はないかと知人にたずねておりましたところ、
本日、辛気の虫によく効くという薬草を知人からいただきました。
それがハシリドコロという草を干したもので、それを煎じて、碗に三杯ほどいただきました。
その後は、何やら、心がどうにかなってしまったようで、ここでぼうっとしております。

21: 名無しさん 2016/10/12(水) 20:19:18.85 ID:M22pIuae0
和尚様の大切な茶碗と掛け軸を壊してしまいました

26: 名無しさん 2016/10/12(水) 20:48:53.82 ID:f+1jF2kf0
この毒花を逆手にとって
 医薬品できんだろかな

29: 名無しさん 2016/10/12(水) 21:42:58.72 ID:8k+e8xq60
トリカブトと一口に言っても種類は多いし日本だけで20種類ぐらい。ものによって毒性は違いほとんど無毒のトリカブトもあるとか

>>26
漢方薬にはあるって

56: 名無しさん 2016/10/13(木) 17:10:34.32 ID:dIEY4B760
>>26,>>29
トリカブトは附子(ぶし)として漢方薬に使用されている。一般に使用される
八味地黄丸に含まれている。

31: 名無しさん 2016/10/12(水) 23:57:04.33 ID:U41Utd9g0
食って食中毒起こす馬鹿が出てくる

34: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:04:34.10 ID:gIHH5Z+d0
北海道ツーリングした時に一面トリカブトの花が咲き乱れてる山があったな
そうと知らずに単に観光客として綺麗だな~と思って見てたら
地元のオバチャングループが「ま~きれいなトリカブト!」って……マジびびったわw

37: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:09:36.85 ID:afd/IXHT0
夾竹桃は公園なんかにも植わってるな。
あれも毒かいな。
確かアリとかの虫がつく木だけど。

38: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:13:19.83 ID:i/D1Kmh/0
トリカブトの絵葉書がメッセージなし差出人なしで来たらヤだな

39: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:16:18.69 ID:L4qpycyu0
誰がこんな強そうな名前を付けたのか

43: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:39:44.97 ID:ZReh106y0
トリカブトが植物界最強なわけない
ゲルセミウムとかもっとヤバいのは沢山ある

54: 名無しさん 2016/10/13(木) 09:17:38.44 ID:pwJwVxsh0
>>43
ゲルセリウム・エレガンスだっけ?日本には生えていないけど正倉院には干した葉っぱが保管されているという

50: 名無しさん 2016/10/13(木) 05:35:26.42 ID:raQ7Asgk0
『日出処の天子』に出てきたな。

9
日出処の天子 完全版 1

52: 名無しさん 2016/10/13(木) 07:08:14.42 ID:ku4ixrGZ0
>>50
ニリンソウと間違えて食べたやっこが死亡だったっけ
懐かしい

51: 名無しさん 2016/10/13(木) 06:00:53.63 ID:+bqk77cz0
九戸氏の乱の鎮圧に当たった津軽氏はアイヌの傭兵部隊を引き連れており、
その矢にかすっただけで死ぬと恐れられたという
トリカブトの毒を塗ってあったといわれている

53: 名無しさん 2016/10/13(木) 08:17:53.33 ID:uBCTdrWx0
美しいから食べようなんてことないだろ

36: 名無しさん 2016/10/13(木) 00:07:36.55 ID:afd/IXHT0
市街地じゃ見かけないな。
花は目立つよね。毒々しいまでの青色。


身近にある毒植物たち “知らなかった”ではすまされない雑草、野菜、草花の恐るべき仕組み
注目記事 (*゚∀゚)

知らないほうが幸せだった雑学『不純物で皮膚黒ずむ』

1993年のCD売り上げランキング あの頃の曲は個性があってよかった

外国人「麺をズルズルすわないで!ヌーハラだよ!」

軽いネトゲ廃人だった俺の昔話

【悲報】日本チェス協会という「好きの反対は無関心」を体現した組織wwwwwwww

http://www.logsoku.com/r/2ch.sc/newsplus/1476265810/

スポンサーリンク