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776: 名無しさん 2017/07/20(木) 18:17:57.06 ID:hvuJjolS
こんな話もある。
場所は関西;時は30年前

仕事の関係で知り合った登山を趣味とする人物、木村の話だ。
彼は学生の頃、地域の山岳会に所属していた。
しかし、別の大学の大学院に入ったのを機会に、その会の人たちとは疎遠になって
しまい関係は絶えてしまった。若いときにはよくあることだろう。

ある日、下山中に登山道で腰掛けて休んでいる男性から声をかけられた。
「すみません、ああ、やっぱり、木村くんでしょう?なつかしいね!」
その初老の男性に見覚えがあった。
「何年ぶりかね?そう、10年くらいになるね、河合だよ、XX山の会で一緒だっ
た。何回か一緒に登ったね」
そうだ、会で一緒だった会社員の河合さんだった。これは奇遇だと思った。

木村は、退会後の不義理をわび彼と近況を報告し合った。
河合は、すでに定年退職して悠々自適だという。懐かしい、ちょっと甲高い声で
楽しそうに喋るのは昔のままだった。

一緒に下山して連絡先を交換して別れた。その後、何度か一緒に山に登った。木村
は仕事を持っているし、お互い住んでいるところが離れているので、そう頻繁に
でもなかったが。木村に電話をかけると、いつも甲高い声でこたえてくれた。
もらった年賀状で、彼の奥さんがその後逝去されたことも知った。

一緒に登ると、木村は河合からいろいろな助言を受けた。山歩きのことだけでは
なく、仕事のことや恋人との付き合い方まで(w)
父親を早くになくした木村にとって、河合に父親のイメージを重ねた。

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777: 名無しさん 2017/07/20(木) 18:19:19.80 ID:hvuJjolS
>>776
そうしているうちに木村は昔が懐かしくなり、XX山の会にコンタクトをとった。
近く年会があるから参加しないか?ということで、彼はちょっとドキドキしながら
会場にいった。河合も参加するからと本人から聞いていたからだ。
会とは音信不通だったけど、河合と一緒なら気まずさも薄らぐという安心感も
あった。

会場では懐かしい顔もちらほら見うけれたが、ほとんどが初対面の人たちだった。
河合は会に来なかった。
とても残念に思い、木村は河合との最近の付き合いについて昔の山仲間たちに話した。
彼らは言った。
「河合さんは、君がこの会を離れてすぐに亡くなったよ。奥様はまだ存命だけど、
故郷に帰られたんだ。だからここにはご家族はだれもいらっしゃらない。」

彼らは当惑した面持ちだったが、一番当惑し混乱したのは木村だった。
『いや、つい4ヵ月前も一緒に登ったのに!』
『一緒に撮影した写真もたくさんある!』
山の会の人たちは全く信じなかった。

778: 名無しさん 2017/07/20(木) 18:21:09.76 ID:hvuJjolS
>>777
木村は自宅に帰えるとアルバムを開いた。
ある!河合と一緒に登った時の写真がたくさんある。
年賀状もある・・・・

「それで?」オレは木村に尋ねた。「電話したのか?手紙を出したのか?」

木村は、水割りのグラスを両手で持ちながら言った。
「いや、どうもね、あれから連絡をとらなくなったんだ。河合さんから連絡も
来ないし。年賀状も来なくなった。」
「なにか怖いんだ。彼の死を受け入れなければなりそうで。いや、受け入れないと
いけないんだろうけど。それにね。もし、かけた電話に彼があの声でこたえ
たら、どうしようかと思ってね・・・」

『それでもいいのではないか?』とオレは思ったが口には出さなかった。
+―――――――――+
よくある不思議ばなしだな、と思った
「One Step Beyond」の”If You See Sally”のような

786: 名無しさん 2017/07/21(金) 19:22:52.05 ID:NSaMy7ln
>>778
なんか、しんみりする話だね「If You See Sally」も悲しい話だったけど

787: 名無しさん 2017/07/21(金) 19:53:00.72 ID:DCR80mWb
>>778
怖くないけど好い話だ。

789: 名無しさん 2017/07/22(土) 22:46:07.73 ID:0qZo1QXS
>>778
はたからみると「その辻褄のあわないことを確認すればよかったのに!」と思うけど その人としては楽しい思い出をそのまま持っておきたかったのかね じっと胸にしまって
その後も電話もしなかったんだろうか?
If you see Sally観た 親父さん悲しくてつらいね


794: 名無しさん 2017/07/24(月) 11:08:14.48 ID:Wxb/KI1O
河合さん目線のほうが怖いかも。

795: 名無しさん 2017/07/24(月) 22:46:51.44 ID:v1aijJv+
じつは、河合さんは生きていて、木村が山岳会を離れるときに山で死んでる、というのではないでしょうね

796: 名無しさん 2017/07/25(火) 00:22:52.05 ID:TTdup9aT
こんな話もある。
もう30年以上も前のことだ
場所は、関東の有名な山

利発な友人、ガンマニア、オレの三人は頂上に到達した。
秋晴れだった。
休みながら周りの絶景を見渡していると、
頂上から少しおりたところに破れたビニール袋がピラピラしていた。
「こんなところにゴミか!なってないな!」と、若い時の似非正義感を発揮して、
それを乱暴に石からとりあげた

その袋に写真が入っていた。
やめればよかったとも思うが、オレは写真を取り出した。
その写真を見て泣いた
オレの手から写真をとったガンマニアも泣いた
利発な友人は青い顔をして涙を浮かべていた

写真は二枚
一枚は色あせたカラー写真
若い男性とご両親と思われる男性と女性が一緒に写っていた。
裏には、「加藤直也(仮名)、昭和x年x月、XX大学入学」

もう一枚目は白黒写真
登山装備で山で撮影したと思われる男性二名の写真。うち一名は直也君。
裏には、「友人、田中秀樹(仮名)とともに、昭和Y年」
そして
「やすらかに」

写真が引っかかっていた石、周りに散らばっている石は、その頂上付近の石とはまったく違った玉石だった。
遭難碑だ。
ご両親や本人の無念を思うと胸が詰まった。
持っていた新しいビニール袋でその写真を何重にも包んで、散らばっている石を積み上げてその中に写真を入れた。

もっていたお菓子を供えてこうべをたれた。そこでまた泣いた。
帰りは無言だった。皆おなじことを考えていたのではなかったか。
石積みを組み直したあと頂上で軽量三脚(スリックマスター)とセルフタイマーで撮影した写真の三人の顔は
皆悲しい。
いまでもたまに、色あせたそのカラー写真を見ながら夜、酒を飲む。
彼らとも、もう会えない。

806: 名無しさん 2017/07/25(火) 21:39:15.31 ID:TTdup9aT
こんな話もある
場所は東京
25年ちかく前

山仲間にすっごく可愛い女性がいた。
美人でしかも「かわいい」
性格も明るく裏表がなかった。
若い頃の和泉雅子をもっと純粋にした感じ
(和泉雅子は検索してくれ)
大学卒業を機に、彼女とは疎遠になってしまった。
密な関係などまったくなかったのだが。

卒業して6年ほどたったある日、2年間の海外留学から帰国して仕事についていたオレは
ガンマニアから電話を受けた。
彼女が死んだ。
えっ!山でか?
そう、山で。
遭難か?
うん、たぶん・・・崖から転落だと・・
ひとりでいったのか?
うん、ひとりだったそうだ
彼女、ひとりで山に行くようなやつじゃなかったろう!?
うん、そうだね

807: 名無しさん 2017/07/25(火) 21:39:52.76 ID:TTdup9aT
>>806
葬儀に参列しなければらないな、と思ったが葬儀が行われる様子がない。
そして、警察から連絡があった。事情聴取のために出頭せよと。何度目だ?
当惑した。丁寧な言い方だが拒否することを許さない警察官(刑事)の話。
「どうしてわたしが?」
「遠藤さん(仮名)のことについて少しうかがいたいのです」
「彼女、事故だったんでしょう?」

刑事の説明は理解の範囲を超えていた。
(1)彼女の死因は自殺の可能性が高い。
(2)遺書はなかった。
(3)自宅の彼女の日記にオレの名前が頻繁に出てきた。
(4)その日記には、オレに対する呪詛の言葉が書き連ねてあった。ほぼ毎日。

「だから、あなたが遠藤さんの死について何かご存知ではないかと思いまして。」
「御園生さん(オレの名字:仮名)、あなた遠藤さんとお付き合いが会ったのでしょう?」
「日記に、亡くなられる1年ほど前からお付き合いされていたと書かれていましたよ」
「何度も一緒に登山をされたとか。」
オレは混乱した。それはありえない。いや、そうだったらどんなに嬉しいか。
しかし、それはありえない。

オレは最近の2年間、日本にはいなかったのだから。会えるはずもない。
オレのような冴えない男が彼女と付き合えるはずもない。
「日記の記述からすると、遠藤さんはあなたをかなり恨んでいらっしゃったようです。」
「本当に、なにか心当たりはないのですか?」
ない!まったくない!卒業以来一度も会ってない。

手紙のやりとりもまったくない。(それができたらどんなに良かったことか!)
オレの日本不在は、パスポートによって証明された。
警察の追及もそれで終わった。
警察は彼女の日記をもちろん見せてはくれなかった。

808: 名無しさん 2017/07/25(火) 21:40:45.70 ID:TTdup9aT
>>807
少したって彼女の葬儀に参列した。気分とは裏腹に快晴だった。
ご両親は気丈にふるまわれていた。
あいさつをすると、お父上の顔が鬼の表情に変わった。
恐ろしい顔だった。

彼の死線がオレの顔をえぐって突き抜けるような感じだった。
仁王立ちで微動だにしない彼を、奥様がなだめるように腕をとられた。
ガンマニアがオレを斎場の隅にひっぱって行って着席した。
式後、ご両親がオレのもとに来られた。オレは緊張した。
ぶん殴られるんじゃないか?

お父上は、式前のことを「非礼」として謝罪され、彼女の日記について
話された。オレも警察で説明した旨を伝えた。
「すまないことをしたね。娘はどうかしていたんだ。でもね、彼女の行動について
思い当たることはまるっきりないんだよ・・・」

オレは式場から近くの駅まで歩きながら考えた。
どうして彼女は日記にあんなことを書いていたんだろう?
オレは彼女とつきあっていなかったが
彼女はオレのことを好きだった?ばかな!

オレは、彼女の怨みを買うようなことをしたか?
してない。周りに多くの男がいて、オレが彼女にアタックする機会などまったくなかった。
彼女は精神病んでいたのだろうか?

ご両親はそのようなことはおっしゃっていなかったが
人は前触れ無く突然自殺することもあるとか
わからない。
でも、葬儀の時、ご両親はオレについて、まだ「疑念」をお持ちのようだった。

彼女の死は、登山中の事故ということになった。
一部で、自殺ではないか?という噂がたったらしいが、オレに矛先が向かうことはなかった。

彼女と他の連中といっしょに山に登ったときの楽しい記憶は、この混乱とともに蘇る。

865: 名無しさん 2017/08/10(木) 20:07:53.55 ID:8gQTCMMv
現実は小説より奇なり

905: 名無しさん 2017/08/21(月) 15:56:24.10 ID:Q3VKNzea
登山中に猛吹雪に見舞われた。
いっこうに止む気配の無い猛烈な風雪。
急場で張ったテントの中には三人。隙間から身を切るような冷たい風が吹き込み、徐々に体温を奪っていく。

三人は寒さと睡魔と戦うために思い付く限りの歌を唄い、吹雪が止むことを、救助が訪れることを祈っていた。
しばらくして、ごうごうと吹きすさぶ風の音の中に一定のリズムで雪原を踏み締める足音が聞こえてきた。
「誰だ!? 救助隊か!」

急いでテントのファスナーを開け、ライトで前方を照らす。
そこには暗闇と吹雪の真っ只中に、場違いなスーツ姿の男が一人、立っていた。
「こんばんは。ジャスラックです」

916: 名無しさん 2017/08/22(火) 19:56:37.24 ID:HuFnMKr8
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引用元:http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/out/1478693438/

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