夜の山

16: 名無しさん 2006/10/14(土) 01:04:25 ID:iXunuugT0
妻の友人に聞いた話

山の墓地で草むしりをしている最中、ふと顔を上げると子供がいた。
墓石の裏から顔を半分のぞかせて、こっちをジッと見つめている。
お墓で遊んじゃダメよ と声を掛けようとして気がついた。

その墓石は、切り立った斜面に密着するように建っていて
裏に人の立ち入る隙間などない。
首を伸ばし、少し角度を変えて覗き込むと
子供の顔は、墓石の中に引き込まれるようにスーッと消えた。

不思議に怖いという感情はなく、何故か不憫に思えたので
その墓に小さな花を供え、静かに手を合わせた。

家に帰ってから作業用のズボンを脱ぐ際
ポケットにクレヨンが1本入っているのに気がついた。

21: 名無しさん 2006/10/14(土) 02:05:23 ID:3YjcRrFt0
>>16
なんだか物悲しいお話ですね
その子の背景を考えてしまって。・゚・(ノД`)・゚・。

69: 名無しさん 2006/10/15(日) 23:19:04 ID:w/MX/ULy0
「嫌な写真があるんだ」
そんな言葉と共に、小型のデジタルカメラを受け取り、
液晶画面で、写真を順送りに見て行った。

山の同じ場所から、夕焼け空を数秒ずつずらして
撮影した写真のようだ。
ほんのわずかな差で、空の色は変わってしまう。
間違い探しのように、じっくり見ろと言われた。

4枚目がおかしい。
間近に写り込んだ尾根の上。
びっしりと人の行列が出来ている。
逆光で、顔までは分からない。
数秒の差で撮影された3枚目と5枚目には、
行列など写っていない。

他の写真は現像できたが、行列の写っている一枚だけ、
現像できなかったという。
自宅で印刷しようとしたが、うまく行かなかった。

数日して、彼から連絡が来た。
デジカメのメモリーカードから、画像を消去したが、
あの行列の一枚だけが、消去できないという。

70: 名無しさん 2006/10/15(日) 23:19:57 ID:w/MX/ULy0
写真供養ってあるだろ。
あれって、メモリーカードでも良いのかな。
そう尋ねられた。
俺としては、試してみろと言う他ない。

そのメモリーカードは、彼の手元に今でもある。
寺へ持ち込もうと電車に乗れば、事故や故障が起こる。
別の日にしようと考え、結局、行きそびれる。
郵送すれば、くだらないミスで戻ってくる。
捨てるのは、どうにも気が引ける。

あの山へ持って行けば、きっと失くしてしまうだろう。
そして、それが行列の人々の望みではないか。
もし失くさないで帰って来たら、御守りだと思え。
悪く考えても、仕方ない。
俺がそう言うと、彼はその気になった。

そうは言っても、辺鄙な山奥だ。
彼が次に行けるのは、いつだろう。

71: 名無しさん 2006/10/16(月) 01:00:03 ID:sEdvzM1BO
そうゆうのってたまに有りますね、
写真だけでなくても
見上げた電柱の上に人が立っていたり
ビルの壁に黒い影が張り付いていたり
瞬き程の間に見えなくはなりますが。

83: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:08:44 ID:KqZgjHh70
祖母の法事があり、先日、十数年ぶりに故郷の山奥の町に帰ってみました。
法事の後宴会があり、そこで遠縁の爺さんに面白い話を聞いたので書いてみます。

爺さんはその町から、更に車で一時間ばかり走る村のひとですが
(今では温泉街だってことでそっちの村の方が栄えているんですけど)
その村で代々、温泉宿を経営しているそうです。
以下、爺さんが未だ壮年の頃の話ですが、便宜上、爺さんと記します。

昭和30年頃の事件だっていうから、まあ、そんなに昔ではない。
腹心だと信じていた番頭の、多額の横領が発覚した事が、この事件の発端。
先代から奉公してくれていた男で、信頼していたんだが、まあ、仕方ない。
クビを言い渡した。

すると、その番頭は逆恨みをしたらしく、
「先代から誠心誠意尽くして来た自分をクビにするなんて、当代は鬼だ畜生だ。
 自分はこれから川に身投げをして自殺するが、
 この山宿の主の仕打ちは許さない。末代までも祟ってやる、思い知れ。」
という内容の置き手紙を残して、姿を消してしまったそうな。

84: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:10:22 ID:KqZgjHh70
元々、東京の大学も出てるインテリだった爺さんは、最初
「何を、科学全盛の今の世に、前近代的な恨み言を抜かしおって。」
と、遺書に書かれた呪詛の言葉なんか全く気にしなかったそうだ。

…だが、やがて本当に怪異が始まった。まず、複数の従業員が、
「夜中の岩風呂から誰かがいる気配がする。」
「泊まり客がいないはずの離れから夜中に物音が聞こえる。」
「隣町で、死んだはずの番頭さんの姿を見た。」
みたいな事を言い出した。

勿論、従業員にはキツく箝口令を敷いたのだが、次第に泊まり客からも
「夜寝ていると、部屋の中を誰かが歩いている。」
「真っ暗なのに、誰かが便所を使っている気配がする。」
「廊下の曲がり角から、青い顔の幽霊がこちらを覗いていた。」
「部屋を空けている間に物が動いていたり、無くなったりする。」
などと苦情が出始めた。

近隣の鉱山町の住人が主なお客と云う事もあり、アッという間に噂は広まった。
そうなると、信用第一の旅館商売、とたんに客足が減り始めた。
悪い事に地元の田舎新聞はおろか、誰から聞いたか全国紙の週刊誌までが
「山宿の怪」と題したゴシップ記事を掲載し、面白怖く騒ぎ立てた。

そんな騒ぎが2年も続き、爺さんは本気で廃業を考えたそうな。
(今ならオカルト旅館って銘打って逆に売り出せそうな気がするけど…)

85: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:11:19 ID:KqZgjHh70
打つ手もなく焦燥した毎日を送る爺さんに、ある日警察から連絡が入った。
隣町で無銭飲食の老人を捕まえたのだが、貴方に身元引受人をお願いしたい、
と言っている。との事。爺さんが不審に思いながらも警察に出頭すると…

信じられない事に、あの番頭が、頭を掻きながら小さくなって座っている。

番頭は、確かに腹いせに呪詛に満ちた置き手紙を書いて出奔したが
死ぬ気なんか更々無く、いずれ見返してやると結構前向きに考えていたらしい。
新しい職場を求めて近場の都市へ意気揚々と出てみたが、多少の商才はあっても、
所詮は田舎の山宿の番頭程度の就労経験しかない、初老の男に世間は世知辛く
再就職の道は険しかった。

たちまち喰うに困った番頭は、呆れた事に山宿に舞い戻り
勝手知ったる他人の家、日中は使われない布団部屋や空き部屋等に身を潜め、
宿泊客も従業員も寝静まった真夜中を見計らっては、
食事や風呂を失敬し、時には帳場や宿泊客の財布から小銭をくすねて、
(警察を呼ばれるので、被害者が大事にしない程度の金額をと気をつけたらしい)
息抜きに遊びに出掛ける、と云う生活を、なんと2年も続けたと云う。

久しぶりに再会した番頭は、ろくに日の光にも当たらなかったせいか
まるで地獄の底から這い出て来た幽鬼のようで、爺さんは心底ゾっとしたそうな。

86: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:12:17 ID:KqZgjHh70
これ以上関わりたくないと思った爺さんは
番頭の身元をとりあえず引き受け、ある程度まとまった金を手渡し、
その代わり、今後一切旅館に近づかない、関わらないと云う念書を書かせ
改めて縁を切ったと云う。

「私はな、いっそ自分の旅館に幽霊が出ると信じていた頃のほうが
 まだ気分が楽だったですな。
 もう半世紀も昔の事ですが、山宿していて一番恐ろしい経験やったねえ。」
…と、爺さんは話を結びました。

その、江戸川乱歩もびっくりの「深夜の徘徊者」が潜んでいた爺さんの山宿に
是非一晩泊めてもらいたい、と願いましたが、残念ながら、
平成に入ってすぐ、近代的なホテルに建て替えてしまったそうです。

87: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:30:20 ID:vXfoBCic0
>>83-86
まさに盗人に追い銭ですね。気分悪い。

88: 名無しさん 2006/10/17(火) 21:30:48 ID:MRdM/YcGO
うーん。怖いのは霊じゃなくて人間の方か・・・

琴乃木山荘の不思議事件簿

▽注目記事

涸沢でテント泊したいと考えている夫婦ですが、モンベルの”ステラリッジ3型”だと大きすぎでしょうか?

アトモス50買って満足してるけど、イーサーみたいに取り外した雨蓋がリュックとかになればなお良かった

山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる

登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!

ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。

ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない

【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。

登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…

【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択

チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・

引用元:∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part30∧∧