登山者

179: 名無しさん 2009/02/27(金) 15:34:45 ID:QPDsg8o70
道迷い中に聞こえた声

遭難したときの話。
高校の行事で八ヶ岳に登った。
ロープウェーで坪庭まで行き、横岳から亀甲池、大河原峠に行くルートだった。
横岳から亀甲池に降りる途中、糞がしたくなって脇に逸れた。

ちょっと恥ずかしく、かなり奥まで入った。
用を済ませ、道に戻ろうとしたが戻れない。
ちょっと焦ったが、目的の亀甲池が下の方に見えた。
とにかくそこまでなんとか行こうと思った。

岩の上にこんもりとしたスポンジみたいな苔が生えていて歩きづらい。
岩と岩の隙間に何度も足を落とした。
自分の息づかいと木が風に動く音しか聞こえない。
結構な人数の生徒が入っているはずだが、声らしいものは聞こえなかった。

焦りと遭難の恐怖でどうにかなっちゃいそうな時、「こっちだ」という声が聞こえた。

ビックリして立ち止まったところ、また、「こっちだ」と聞こえた。
声は目の前の穴から聞こえた。
岩の隙間を苔が覆い尽くしたような、握りこぶし位の穴だ。

こっちだと言われてもどうしようもなく、少し穴とにらめっこしてまた歩き出した。

池が見えない場所まで来ていたが、見当を付けて歩いたところ池に出た。
何クラスか着いていたが、自分のクラスよりは早く着いていた。
人がいるところに出た途端、さっきまでの恐怖が嘘のように消えた。

その後は特に変なことはかった。

349: 名無しさん 2009/03/02(月) 03:08:04 ID:AoJGOFuL0
猫泥棒

友人の話。

彼は幼年期を山中の実家で過ごしたが、その集落はやたらと猫が多かったらしい。
ある時、見慣れた猫の姿が次々と消えたことがあった。
彼の猫もいなくなってしまい、泣きながら暗くなるまで探した記憶があるそうだ。
結局見つからずに落ち込む彼を、祖母がこう言って慰めた。

「ここの山奥にはずっと昔から、猫泥棒ってのがいるんだよ。
 時たま里から猫をかっぱらうけど、大抵一月もすればちゃんと里に帰すから。
 だから、もうちょっと待ってみてごらん」

祖母の言った通り、しばらくして猫は家に帰ってきた。
大層喜んだのだが、同時にちょっと違和感を覚えたという。
猫がまるで、外見はそのままで中身だけが変わったかのような。
獣に似付かわしくない、理知的な雰囲気を醸し出すようになっていた―
そう彼は言う。

「いや家の猫、本当に賢くなっていたんだ。
 帰ってきてからのあいつ、時々人の言葉を喋ってたんだぜ」


350: 名無しさん 2009/03/02(月) 03:08:57 ID:AoJGOFuL0
(続き)
彼が遊具を持って猫の所へ行くと「あとでネ」と何度か言われたのだそうだ。
また庭で転げたりすると「あぶない!」と声をかけられた。
縁側で誰かが鼻歌を歌ってるなと目を向けると、そこには猫の背中があるだけ
だったりもした。
朝寝坊して布団の中でグズっていると、枕元にやってきて寝惚け眼をのぞき込み、
「うふふ」と笑って頬に猫パンチしたきたこともあった。

そんな真似をするのは彼の前だけだったようで、家族は誰も彼の言うことを信じて
くれなかった。ただ一人、祖母だけが
「猫泥棒に盗られていたのだから、そういうこともあるかもしれない」
と頷いてくれたそうだ。

「子供の仲間内じゃ、家のニャンコもそうだってヤツが何人かいたんだ。
 まぁ自分でも他人にそう聞かされたら、まず信じないだろうなぁとは思うけど。
 猫? それから少し経ったら喋ることもなくなって、普通に戻っちまったよ。
 ホッとしたけど、ちょっと残念だったなぁ」

彼は今でもちょくちょく里帰りをしている。
近所の猫がしばらく姿を消していたという噂を聞く度に、
「猫泥棒、健在なのかな」そう考えてしまうそうだ。


399: 名無しさん 2009/03/03(火) 23:48:40 ID:8cyyUxQK0
籠を背負った小母さん

同級生の話。

岩だらけの連山を一人で縦走していた時のことだ。
だだっ広い岩場の真ん中で、籠を背負った小母さんとすれ違った。
こんな場所に何で農作業姿の小母ちゃんがいるんだ? 大根とか背負ってるし。
思わず呼び止め、どちらから来られたんですかと問い掛ける。

「この近くだよぅ」そう言って愉快そうに笑う。皺だらけの顔に邪気は見られない。

近くねぇ・・・首を傾げていると、小母さんは更に続けて言う。

「ここから少し行ったところに無人の湯治場があるけどサ、利用しちゃダメだよぅ。
 猫になっちゃうからサァ」

何ですと?

「そこに浸かると、びっしりと猫の毛が生えてきて、やがて本当に猫になっちゃう。
 身体の大きさは人のまんまっていうから、まぁ化け猫だね。
 猫湯ってちゃんと看板が出てるから、間違っても入っちゃダメだよぅ。
 こんな所で猫なんかになっちまったら、飢えて乾いて日干しだよぅ」

呆然とする彼を残し、小母さんはケラケラ笑いながら去って行った。
気になってしまい、注意して探してみたのだが、猫湯などという湯治場などどこにも
見つからなかったという。

「からかわれたかな? でも、あの小母ちゃん、本当どっから来たんだろ」
「その小母ちゃん自身が、実は化け猫だったりして。お前、化かされたんじゃない?」
そう口にした私を、彼は引き攣ったような目で睨んだ。

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引用元:http://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1235422020/