夜の山

549: 名無しさん 2012/01/18(水) 17:24:56.26 ID:yg0RSrRcO
誰もいねーってんなら、浪人中母方の実家の山奥に住んでた頃の話しでもするよ。

霊峰とかって訳じゃなく、まぁ普通の山ん中の話し。ただ、普通の山だからこそ、それこそ頭のおかしな人やら河童や狸の噂、お化けの存在なんかが当たり前に考えられながら同居してた。おおらかで、それでいて閉鎖的な面白い場所だったな。

勉強に専念するために居候してたとはいえ、ずっと机に向かってると頭も鈍るし、集中力も下がってくる。

そんなときは大抵、近所の山道を適当に散歩するようにしてたんだ。その時の話し。
いいかね。

551: 名無しさん 2012/01/18(水) 17:47:10.10 ID:yg0RSrRcO
ならお言葉に甘えて。
その日も一日中机にしがみついて勉強してたんだが、まぁ夜になって虫の鳴き声なんかが耳につき始めるとやっぱり集中力も落ちる。

ちょうど秋の始めで月が綺麗だったもんだから、涼みにでも行こうと山の上の方の小さな川まで月見がてら歩いて行ったんだ。

川に着くまでは十分もかからなかったな。川幅も狭く、大した深さもない小川だったけど、澄んでいて、さらさらした水音の気持ちいい場所だった。

適当な石に腰掛けてしばらく、月明かりに照らされた水面に「とぽん」って音を立てて飛沫と波紋が広がった。

小石でも転がったか? なんて思ったのも束の間、とぽん、とぽん、とぽんとぽんとぽんとぽんとぽんとぽん、とぽぽぽぽぽぽぽ
大雨みたいなペースで、無数の飛沫が縦に上がり始めた。

降るものなんて何もないのに。
慌てて帰ったが、後ろの方では深いプールに大石落としたようなどぼぼぼぼぼって轟音が鳴り響いてたよ。

帰り着いて婆さんに話したら、「河童じゃろ、早よ寝らんか」で済まされた。
もう少し理知的なアプローチしてくれても良かったのにな。

559: 名無しさん 2012/01/18(水) 21:04:21.59 ID:rwRx+Lg50
>>551
ウィキに天狗つぶてゆう話が紹介されてた↓

石川県加賀市の怪談集『聖城怪談録』には、大聖寺町(現・加賀市)で大聖寺神社の神主が体験した天狗礫の怪異がある。
空から石が降ってくるが、足元を見ると地面に落ちたはずの石はなく、川に石が落ちたような波紋ができるものの、やはり石自体は見えないという、不思議な現象だったという[3]。

552: 名無しさん 2012/01/18(水) 18:14:27.57 ID:yg0RSrRcO
都会で手に負えなくなったのか、ちょっと頭が怖いおじさんが近所に預けられてた時期もあった。

年寄り連中は寂しかったのか、ある意味歓迎していたようだが、毎朝玄関に丸まったティッシュを届けられる自分にとっては余り喜べない状況だったよ。

受験に願掛けして髪を伸ばしてたのが良くなかったんだろうな。変な誤解を招いたみたいだ。

ある晩、いつものように山の空気を吸いに散歩にでたんだが、静かな山の中で自分の足音が一つ増えるのに気づいた。

振り返ったらいた。全裸のおじさんがみかんか何かを手に握ってずっとついてきてた。
目があったのが嬉しかったのか、半ば潰れたみかんをこちらに差し出して、膝を曲げない奇妙な早歩きでこちらに向かってくる。

慌てて帰ったが、朝まで山奥で雄叫びあげててろくに眠れなかったよ。
爺さんが言うには、よく裸で山を歩いているが、山奥でのことだし誰が見る訳でもないので気にしなかったらしい。

山は何がどういう理由でそこにいるかわからないから、みんなも気を付けた方がいいぞ。洒落にならん。

554: 名無しさん 2012/01/18(水) 18:34:25.94 ID:lnc7RvCl0
>>552
こえええええええ…

553: 名無しさん 2012/01/18(水) 18:33:58.93 ID:ACmD2/dl0
>>551-552
乙~。
幻想的?な山怖話とリアル怖話の二本立て、ありがとうございました。

そういえば昔、ばあちゃんの持ち山の隣の山にある防空壕跡だか坑道跡だかに
不審なおっさんが住み着いてるから、当分子供だけで山に遊びに行っちゃだめだ、
って言われたことがあったなあ。
そのせいか、今だに山歩きしてる時にそんな感じの穴見つけると、ドキドキするw

555: 名無しさん 2012/01/18(水) 18:43:32.43 ID:yg0RSrRcO
昔だし、山奥だったこともあってその家のトイレは汲み取り式だった。
カマドウマやらでっかい蜘蛛やらが跋扈していて、カマドウマが特に苦手だった自分は催す度に憂鬱になったのを覚えてるよ。

その日も深夜、単語帳をめくっていたら急にトイレに行きたくなった。
廊下に出てトイレに向かう。残念なことに、カマドウマさんがドアの前でこちらを見つめていた。

見たことがなければわからないと思うが、この虫はシンプルな見た目に反して妙に人をぞわぞわさせる雰囲気を持っている。飛び跳ねさせないよう静かにトイレに入ると、出るときにまたカマドウマと遭遇するという憂鬱を抱えながらようやく用を足した。

ふと、ドアに付いた磨り硝子の窓を見ると洗面所に向かって白い人影がスライド移動していく。婆さんかな、と思って外に出たが誰も居ない。

不審な点と言えば、さっきまでドアの前に立ちはだかっていたカマドウマがころんと横になって死んでいるだけだった。

翌朝、その白い影について婆さんに聞いたら、「○○さん(婆さんの姑、ひい婆さん。故人)やなかね?」って言われた。

うちの先祖は死に神か何かか、と突っ込みたくなった。

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引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1323137386/