629: 名無しさん 04/03/10 20:27
流木
友人の話。
彼はよく学校近くの山中にある、ため池に泳ぎに行っていたそうだ。
仲間たちと泳ぎに行ったある夏の日のこと。
一泳ぎして甲羅干ししていると、誰からともなく石を投げて水切りを始めた。
ちょうど池の中ほどに一抱えほどもある流木が浮かんでいたので、標的にして
腕を競った。
何度かのチャレンジで、彼の投げた石が水面を跳ねながら、流木に見事当たった。
その途端、流木はぬるりと身をよじり、水の中に姿を消した。
水中に没する直前、流木から生えた細長い手足が見えたという。
その手はまるで枯れ木のように細長かく、人間のものによく似ていたそうだ。
その日以来、彼らはため池では泳いでいない。
友人の話。
彼はよく学校近くの山中にある、ため池に泳ぎに行っていたそうだ。
仲間たちと泳ぎに行ったある夏の日のこと。
一泳ぎして甲羅干ししていると、誰からともなく石を投げて水切りを始めた。
ちょうど池の中ほどに一抱えほどもある流木が浮かんでいたので、標的にして
腕を競った。
何度かのチャレンジで、彼の投げた石が水面を跳ねながら、流木に見事当たった。
その途端、流木はぬるりと身をよじり、水の中に姿を消した。
水中に没する直前、流木から生えた細長い手足が見えたという。
その手はまるで枯れ木のように細長かく、人間のものによく似ていたそうだ。
その日以来、彼らはため池では泳いでいない。
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630: 名無しさん 04/03/10 20:30
手押しの人力ポンプ
先輩の話。
中学の山岳部に所属したばかりの頃だ。
水汲みを命じられ、教えられた水場に行くと、そこには石組みの古井戸があった。
今ではあまり見られない、手押しの人力ポンプがついていた。
先輩はそんな代物を見るのが初めてで、少しわくわくしながら手をかけたそうだ。
レバーを上げ下げして水を出してみると、コッヘルの中には真っ黒な水が溜まった。
錆びでも出たのかなと目を近づけ、間違いに気がついた。
澄んだ水の中に、大量の長髪が漂っていた。
慌てて他の人を呼びに行った。
再び水場に帰ってきた時には、どこにも黒髪は見当たらず、きれいな水が入った
コッヘルだけが残されていたそうだ。
先輩の話。
中学の山岳部に所属したばかりの頃だ。
水汲みを命じられ、教えられた水場に行くと、そこには石組みの古井戸があった。
今ではあまり見られない、手押しの人力ポンプがついていた。
先輩はそんな代物を見るのが初めてで、少しわくわくしながら手をかけたそうだ。
レバーを上げ下げして水を出してみると、コッヘルの中には真っ黒な水が溜まった。
錆びでも出たのかなと目を近づけ、間違いに気がついた。
澄んだ水の中に、大量の長髪が漂っていた。
慌てて他の人を呼びに行った。
再び水場に帰ってきた時には、どこにも黒髪は見当たらず、きれいな水が入った
コッヘルだけが残されていたそうだ。
631: 名無しさん 04/03/10 20:31
赤ん坊を抱えた女性
知り合いの話。
ある秋の夜、仕事で山中にある施設に向かっていた途中のことだ。
近道をしようとして、普段は通らない林道に入った。
林が深くなるあたりで、ヘッドライトの中に人影が見えたのだという。
赤子の泣き声が小さく聞こえた。
どうやら赤ん坊を抱えた女性のようだ。
一瞬、通り過ぎようかとも考えたが、やはり見過ごせずに車を止めた。
ドアを開けると、聞こえていた赤ん坊の泣き声が、ふいに途切れた。
「こんな所でどうしました?」
こちらを睨みつけるような表情の女性に声をかけて近づいたその時。
彼女が抱いているのが、赤ん坊でないことに気がついた。
黒く萎びた、まるで干物のような何かだった。
立ちすくむ彼の前で、女は口を開いた。
そこから発せられたのは大人の声でなく、耳障りな赤子の泣き声だった。
必死で車まで後ずさり、そのままバックして全速力で逃げ出したという。
女性は追ってこず、ライトの中に小さくなりながら、闇の中に見えなくなった。
しばらくの間、彼は担当を同僚に交代してもらったのだそうだ。
知り合いの話。
ある秋の夜、仕事で山中にある施設に向かっていた途中のことだ。
近道をしようとして、普段は通らない林道に入った。
林が深くなるあたりで、ヘッドライトの中に人影が見えたのだという。
赤子の泣き声が小さく聞こえた。
どうやら赤ん坊を抱えた女性のようだ。
一瞬、通り過ぎようかとも考えたが、やはり見過ごせずに車を止めた。
ドアを開けると、聞こえていた赤ん坊の泣き声が、ふいに途切れた。
「こんな所でどうしました?」
こちらを睨みつけるような表情の女性に声をかけて近づいたその時。
彼女が抱いているのが、赤ん坊でないことに気がついた。
黒く萎びた、まるで干物のような何かだった。
立ちすくむ彼の前で、女は口を開いた。
そこから発せられたのは大人の声でなく、耳障りな赤子の泣き声だった。
必死で車まで後ずさり、そのままバックして全速力で逃げ出したという。
女性は追ってこず、ライトの中に小さくなりながら、闇の中に見えなくなった。
しばらくの間、彼は担当を同僚に交代してもらったのだそうだ。
636: 名無しさん 04/03/10 22:48
>>631
((((((((;゚Д゚))))))))ガクガクブルブル
((((((((;゚Д゚))))))))ガクガクブルブル
648: 名無しさん 04/03/11 19:58
>>631
情景を思い浮かべると、すごく怖いものがある話ですよね。
夜の山の中で一人で、そんな人に出くわしてしまったら本当に嫌過ぎる。
しかし、同時にすごく哀しいとも感じる気がして・・・。
育児に失敗した母親の果てとか想像しちゃうと。
どことなく哀れを誘われました。乙です。
ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話
情景を思い浮かべると、すごく怖いものがある話ですよね。
夜の山の中で一人で、そんな人に出くわしてしまったら本当に嫌過ぎる。
しかし、同時にすごく哀しいとも感じる気がして・・・。
育児に失敗した母親の果てとか想像しちゃうと。
どことなく哀れを誘われました。乙です。
ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話
▽注目記事
涸沢でテント泊したいと考えている夫婦ですが、モンベルの”ステラリッジ3型”だと大きすぎでしょうか?
アトモス50買って満足してるけど、イーサーみたいに取り外した雨蓋がリュックとかになればなお良かった
山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1077204044/
アトモス50買って満足してるけど、イーサーみたいに取り外した雨蓋がリュックとかになればなお良かった
山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
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