143: 名無しさん 2009/12/12(土) 21:09:31 ID:A3J/QS0H0
二階から聞こえる女の声
私の体験した話。
青年部で委員会を開くことになった。
運悪く商工会の会議室が利用できず、メンバーの家に集まることにした。
山中に新しく造られた、小さな団地の中の一軒家だった。
部の事業についての論議が白熱し、討論が終わったのは丑三つ時を過ぎていた。
コーヒーを飲みながら雑談していると、二階の吹き抜けから声がする。
女の声だった。
何と言っているのかは聞き取れなかったが、はっきり耳に届いた。
「娘さん、目を覚ましちゃったんじゃないか。誰か呼ぶ声がしたぞ」
そう私が家主に言うと「何も聞こえなかったけどなぁ」と首を傾げながら階上の
子供部屋を確認しに行く。
その日は奥さんが夜勤で留守。
二階には彼の幼い娘しかいなかった。
「いや、ぐっすり寝てたよ。空耳でしょ」
帰ってきてからそう言うのに、今度は私が首を傾げた。
「えー、確かに聞こえたんだけどなぁ」
すると両隣の仲間が「声なんかしなかったよ。勘違いだろ」と家主に同調する。
真向かいに座っていた最後の一人が、青い顔で呟いた。
「僕にも聞こえました。
女の人の声で、誰かしらに“来て”って呼んでました」
私の体験した話。
青年部で委員会を開くことになった。
運悪く商工会の会議室が利用できず、メンバーの家に集まることにした。
山中に新しく造られた、小さな団地の中の一軒家だった。
部の事業についての論議が白熱し、討論が終わったのは丑三つ時を過ぎていた。
コーヒーを飲みながら雑談していると、二階の吹き抜けから声がする。
女の声だった。
何と言っているのかは聞き取れなかったが、はっきり耳に届いた。
「娘さん、目を覚ましちゃったんじゃないか。誰か呼ぶ声がしたぞ」
そう私が家主に言うと「何も聞こえなかったけどなぁ」と首を傾げながら階上の
子供部屋を確認しに行く。
その日は奥さんが夜勤で留守。
二階には彼の幼い娘しかいなかった。
「いや、ぐっすり寝てたよ。空耳でしょ」
帰ってきてからそう言うのに、今度は私が首を傾げた。
「えー、確かに聞こえたんだけどなぁ」
すると両隣の仲間が「声なんかしなかったよ。勘違いだろ」と家主に同調する。
真向かいに座っていた最後の一人が、青い顔で呟いた。
「僕にも聞こえました。
女の人の声で、誰かしらに“来て”って呼んでました」
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144: 名無しさん 2009/12/12(土) 21:10:29 ID:A3J/QS0H0
(続き)
場が一瞬静まりかえった後、皆が揃って立ち上がった。
「さ、夜も遅いし帰るとするか」そう口にすると、家主が血相を変える。
「ちょっ、一緒に確認しに行ってよ! 怖いじゃんか!?」
逃げ損なった。仕方がない。
皆で恐る恐る家中を見て回ったが、メンバーの他には誰の姿も見えなかった。
泣きそうな顔の家主を残し、とっとと引き上げることにする。
暗い山道を車で下っていると、少し落ち着かない心持だった。
後日別件で集まった際、メンバーの一人が奇妙な話をし始める。
祖父にあの夜のことを話したところ、こんなことを言われたのだそうだ。
『あそこらのマミは、気に入った男を山に連れ去るっていうからな。
気を付けろよ』
マミとは人を化かす狸のことなのだという。
「お前ら、狸に告られたんじゃね?」
あの時声が聞こえた私ともう一人は、しばらくそう言ってからかわれた。
場が一瞬静まりかえった後、皆が揃って立ち上がった。
「さ、夜も遅いし帰るとするか」そう口にすると、家主が血相を変える。
「ちょっ、一緒に確認しに行ってよ! 怖いじゃんか!?」
逃げ損なった。仕方がない。
皆で恐る恐る家中を見て回ったが、メンバーの他には誰の姿も見えなかった。
泣きそうな顔の家主を残し、とっとと引き上げることにする。
暗い山道を車で下っていると、少し落ち着かない心持だった。
後日別件で集まった際、メンバーの一人が奇妙な話をし始める。
祖父にあの夜のことを話したところ、こんなことを言われたのだそうだ。
『あそこらのマミは、気に入った男を山に連れ去るっていうからな。
気を付けろよ』
マミとは人を化かす狸のことなのだという。
「お前ら、狸に告られたんじゃね?」
あの時声が聞こえた私ともう一人は、しばらくそう言ってからかわれた。
146: 名無しさん 2009/12/12(土) 22:02:15 ID:SSb0fOJ00
狸って人を化かすほど知恵があるのに
何であっさり捕獲されて狸汁にされるんだろうね。
何であっさり捕獲されて狸汁にされるんだろうね。
217: 名無しさん 2009/12/16(水) 08:09:19 ID:avxUkcc20
>>146
人を化かす狸ってのは、動物の狸じゃないって話もあるな
山にいる「そういう存在」のことを日本人は狐狸と言い
イギリス人は妖精と言ったとか何とか
人を化かす狸ってのは、動物の狸じゃないって話もあるな
山にいる「そういう存在」のことを日本人は狐狸と言い
イギリス人は妖精と言ったとか何とか
163: 名無しさん 2009/12/13(日) 18:34:43 ID:rw8WD6A40
トレイルランニング
友人から聞いた話
友人から聞いた話です。
彼は、トレイルランニングを趣味にしています。
トレーニングとして、近所の山に走りに行くことがあるそうです。
ある日、いつものように頂上まで走って登り、駆け下りていると
「同好のヤツでもいたんだろうか?」と思いつつ、走り続けていると
「ハッ、ハッ、ハッ」と荒い息遣いまでが聞こえてくるので、
「あらら、邪魔だったのか?」と思い、道の端に寄り通り道を開けましたが
しかし、息遣いはさらに近くなり、足音までも真後ろで聞こえてきました。
振り向いて、確認したい気持ちになりましたが、一向に抜いていかないのと
なんとも気味の悪い感じがしたので、下りの勢いに任せて全速力で駆け抜け
上り口まで100メートルの看板が見え「もう少しだ!」と思った瞬間
ふっと背後の気配が消え、「お前、ヒトのクセに足速いな」」
ボソボソっと聞こえたそうです。
「そのまま全速力でウチに帰ったよ、足がパンパンになっちまった。
今度から、山には御守りでも持っていくことにするよ。」
彼はそういって渋い顔をしていました。
友人から聞いた話
友人から聞いた話です。
彼は、トレイルランニングを趣味にしています。
トレーニングとして、近所の山に走りに行くことがあるそうです。
ある日、いつものように頂上まで走って登り、駆け下りていると
後ろから同じように走る足音がします。
「同好のヤツでもいたんだろうか?」と思いつつ、走り続けていると
徐々に足音が近くなります。
「ハッ、ハッ、ハッ」と荒い息遣いまでが聞こえてくるので、
「あらら、邪魔だったのか?」と思い、道の端に寄り通り道を開けましたが
一向に抜いていく気配がありません。
しかし、息遣いはさらに近くなり、足音までも真後ろで聞こえてきました。
振り向いて、確認したい気持ちになりましたが、一向に抜いていかないのと
なんとも気味の悪い感じがしたので、下りの勢いに任せて全速力で駆け抜け
ました。
上り口まで100メートルの看板が見え「もう少しだ!」と思った瞬間
ふっと背後の気配が消え、「お前、ヒトのクセに足速いな」」
ボソボソっと聞こえたそうです。
「そのまま全速力でウチに帰ったよ、足がパンパンになっちまった。
今度から、山には御守りでも持っていくことにするよ。」
彼はそういって渋い顔をしていました。
170: 名無しさん 2009/12/14(月) 02:05:29 ID:Y0i3qqkV0
▽注目記事
山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
引用元:http://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1259830292/
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
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