153: 名無しさん 2009/07/21(火) 20:59:31 ID:wmv7mFFi0
ゴンボスジ
知り合いの話。
彼女の田舎の山村には、ゴンボスジと呼ばれる家があったのだという。
ゴンボスジは畑に呪いを掛ける。
呪われた畑の根菜類を引き抜くと、藪睨みの目玉が幾つか付いていて、抜いた者を
睨み付けてから消える。睨まれた者は、程なくして死んでしまうのだそうだ。
ゴンボ(牛蒡)がよく呪われたそうで、故にゴンボスジ(牛蒡筋)と呼ばれるようになった、
大層恐れられたが、何故か避けられてはいなかったようで、村はよくゴンボスジの
娘を嫁に迎え入れていたと聞く。
そしていつの間にか村の中に溶け込んでしまい、ゴンボスジは途絶えたという。
今でも村では「嫁を取ったら、絶対怒らせるな」と伝えられているそうだ。
嫁がゴンボスジの血を引いていれば、相手にその意志が無くとも呪われるからだと。
ゴンボスジというのは女系の家で、まず女しか産まれなかったとも伝わる。
「・・・という、まぁ言い伝えレベルの話だけどねー」
そう言って彼女はカラカラと笑った。
相槌を打ちながら「この人は怒らせないようにしよう」と思う私だった。
知り合いの話。
彼女の田舎の山村には、ゴンボスジと呼ばれる家があったのだという。
その家系は呪詛をよくしていたと言われ、恐れられていた。
ゴンボスジは畑に呪いを掛ける。
呪われた畑の根菜類を引き抜くと、藪睨みの目玉が幾つか付いていて、抜いた者を
睨み付けてから消える。睨まれた者は、程なくして死んでしまうのだそうだ。
ゴンボ(牛蒡)がよく呪われたそうで、故にゴンボスジ(牛蒡筋)と呼ばれるようになった、
そう伝えられている。
大層恐れられたが、何故か避けられてはいなかったようで、村はよくゴンボスジの
娘を嫁に迎え入れていたと聞く。
そしていつの間にか村の中に溶け込んでしまい、ゴンボスジは途絶えたという。
今でも村では「嫁を取ったら、絶対怒らせるな」と伝えられているそうだ。
嫁がゴンボスジの血を引いていれば、相手にその意志が無くとも呪われるからだと。
ゴンボスジというのは女系の家で、まず女しか産まれなかったとも伝わる。
「・・・という、まぁ言い伝えレベルの話だけどねー」
そう言って彼女はカラカラと笑った。
相槌を打ちながら「この人は怒らせないようにしよう」と思う私だった。
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154: 名無しさん 2009/07/21(火) 21:00:18 ID:wmv7mFFi0
網切り
山仲間の話。
シーズンオフに、一人キャンプ場で設備メンテナンスをしていた。
続きは明日にしようと一人用テントに向かう。
中に入ろうと、入り口の幕に手を伸ばしたその時。
サァーッという軽い音と共に、内側に垂れていたネットが真横に裂けた。
鋭利な刃物で切ったかのように、切断面は非常に滑らかで綺麗だった。
幸い、それ以上テントが破壊されることはなかったという。
「あそこのキャンプ場、網切りがいるぜ。信じる信じないは勝手だけどな」
久方振りに会った飲み会で、彼はこんな話をしてくれた。
山仲間の話。
シーズンオフに、一人キャンプ場で設備メンテナンスをしていた。
片付けが終わる頃には暗くなっていた。
続きは明日にしようと一人用テントに向かう。
中に入ろうと、入り口の幕に手を伸ばしたその時。
サァーッという軽い音と共に、内側に垂れていたネットが真横に裂けた。
裂かれた幅は三十センチほど。
鋭利な刃物で切ったかのように、切断面は非常に滑らかで綺麗だった。
幸い、それ以上テントが破壊されることはなかったという。
「あそこのキャンプ場、網切りがいるぜ。信じる信じないは勝手だけどな」
久方振りに会った飲み会で、彼はこんな話をしてくれた。
155: 名無しさん 2009/07/21(火) 21:01:05 ID:wmv7mFFi0
雪崩
知り合いの話。
運悪く、雪崩に巻き込まれた登山者がいると連絡が入った。
雪中にゾンデ棒を突き刺して探っていると、突然ゾンデが固まって動かなくなった。
押しても引いてもびくともしない。
驚いていると、何かに掴まれたみたいにゾンデが引っ張られる。
慌てて手を構え直した次の瞬間、手の中の感触は通常のものに戻っていた。
何となく予感がして、その下を掘ってみた。
果たして、探していた遭難者の遺体が出てきたそうだ。
しかし、遭難者が埋まっていたのは4m以上も下の雪中だった。
その時使用していたゾンデ棒の長さは精々3m程度。
一体何がゾンデを引っ張っていたのか。
「俺はここにいるぞって、気が付いてほしかったんだろうな」
どこか寂しそうに彼はそう口にした。
知り合いの話。
運悪く、雪崩に巻き込まれた登山者がいると連絡が入った。
山小屋に詰めていた彼も捜索に加わったという。
雪中にゾンデ棒を突き刺して探っていると、突然ゾンデが固まって動かなくなった。
押しても引いてもびくともしない。
驚いていると、何かに掴まれたみたいにゾンデが引っ張られる。
慌てて手を構え直した次の瞬間、手の中の感触は通常のものに戻っていた。
何となく予感がして、その下を掘ってみた。
果たして、探していた遭難者の遺体が出てきたそうだ。
しかし、遭難者が埋まっていたのは4m以上も下の雪中だった。
その時使用していたゾンデ棒の長さは精々3m程度。
一体何がゾンデを引っ張っていたのか。
「俺はここにいるぞって、気が付いてほしかったんだろうな」
どこか寂しそうに彼はそう口にした。
156: 名無しさん 2009/07/21(火) 21:11:10 ID:wmv7mFFi0
>>155
雪崩埋没者の捜索って、今ではビーコンが一般的なのでしょうかね。
話してくれた人は結構御年を召された山小屋の主で、結構な人数をそのゾンデで
しかし、埋まってから時間が経てば経つほど、死亡している率は高かったそうで、
そう考えるとやっぱり雪崩って恐ろしいですよね。
それでは、オヤスミナサイ。
雪崩埋没者の捜索って、今ではビーコンが一般的なのでしょうかね。
冬山は足を洗ってから長いので、少し浦島状態です。
話してくれた人は結構御年を召された山小屋の主で、結構な人数をそのゾンデで
見つけ助けた、そう微笑みながら話してくれました。
しかし、埋まってから時間が経てば経つほど、死亡している率は高かったそうで、
そう考えるとやっぱり雪崩って恐ろしいですよね。
それでは、オヤスミナサイ。
160: 名無しさん 2009/07/22(水) 09:22:23 ID:oBXYYVBl0
>>155
あーこれはあるよね。
雪崩事故現場で何故かここにいるような気がするって
かなり下の雪崩の被害者見つける人が山岳会にいたわ。
3回くらい見つけてた。
ビーコンも持ってるんだけどOFFにしてる人が結構多いよね。
新編 黒部の山人 山賊鬼サとケモノたち
あーこれはあるよね。
雪崩事故現場で何故かここにいるような気がするって
かなり下の雪崩の被害者見つける人が山岳会にいたわ。
3回くらい見つけてた。
ビーコンも持ってるんだけどOFFにしてる人が結構多いよね。
新編 黒部の山人 山賊鬼サとケモノたち
▽注目記事
山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
引用元:http://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1247854835/
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
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農業国の日本では、基本的に女性の地位は高かった。田植えや稲刈りの農繁期には、女子供も男と同じ仕事をしてもらわなきゃならなかったから。
ユダヤ・キリスト・イスラム教(この3宗教は同じ神様を信じてる)が恐ろしいほど男尊女卑なのは、畜産業が「男は牧畜やってるから、女は家の中で家事と育児やってろ」ってのが許される産業で、そこで発生した宗教だからなんだよね。
伝承にはそれを産む文化的背景がある。ゴンボスジ伝承が産まれた農村は、女性の地位が不当に低かったりしたんじゃないだろうか。