夕暮れ

503: 名無しさん 2005/08/10(水) 23:13:41 ID:WfFmkxTq0
経塚

同級生の話。

登山部で一緒に活動していた時に、こんな話を教えてくれた。
彼の地元には、経塚と呼ばれる塚がある。
高校生の頃、そこの碑に悪さをした悪友がいたという。

昔から祟りがあると言われていた曰く付きの場所だったので、返って悪戯心を
そそられてしまったらしい。碑を足蹴にし、塚に立ち小便をかけたのだと。
仲間は皆、祟りがあるぞと注意したが、悪友はまったく聞く耳を持たなかった。

程なくして、件の悪友は帰らぬ人となった。
交通事故だったらしいが「祟りじゃないのか?」という噂が流れたそうだ。
果たして祟りかどうかは不明だが、皆その塚を避けるようになったという。

目撃談が語られ出したのは、それからしばらく後のことだった。
その山付近を歩いていたパーティの中に、死んだはずの悪友がいたというのだ。

曰く、最後尾を俯いて歩いていたが、向こうの景色が透けていた。
曰く、すれ違った集団の最後に付いていたので思わず振り返ったが、もう背後に
は誰の姿も見えなかった。

曰く、前を歩いていたパーティに見覚えのある後ろ姿を見つけたので、思わず追い
かけたが、どんなに足を速めても追いつくことが出来ずに見えなくなった。

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504: 名無しさん 2005/08/10(水) 23:14:23 ID:WfFmkxTq0
(続き)

調べたところ、過去その山では、狂い死にした者が続出したことがあったという。
なぜ狂ったかの理由は伝えられていない。

その死者たちを鎮めるために造られたのが件の塚で、経塚も元々は狂塚と書いて
いたのだとか。

昔は、その山の近くで死んではいけない、死にたくないと皆が言っていたそうだ。
そこで死んでしまったら、狂いミサキに連れて行かれるのだと。

今は別の登山道が使われるようになり、その塚の場所を知っている者も数少なく
なっている。

「知っていても行かないけどな」彼はそう締めくくった。

540: 名無しさん 2005/08/11(木) 22:42:18 ID:KemRKEG20
奇妙なお爺さん

友人の話。

彼は幼い頃、よく神社の境内で遊んでいた。
そこには奇妙なお爺さんがいたのだと彼は言う。

その老爺は、子供たちが遊んでいると、いつの間にか舞台の上に現れていた。
作務衣のような服を着て杖を持ち、終始ニコニコとしていたそうだ。

奇妙なのはその頭だった。
ズルっと引っ張ったかのように、眉毛の上辺りから延々と禿頭が伸びていたのだ。

所々皺のある白い頭部は、途中で地の上に垂れ下がり、社裏の山中へ消えていた。
まるで白い蛇の頭部に老爺が生えているような、何とも不思議な姿だった。
普通の存在でないことは子供心にもわかったので、声をかけたことはないという。

「老人の姿が見えていたのは自分だけだ」と思い込んでいた彼は、大きくなって
からそれが間違いであったことを知る。

成人式で再会した幼馴染みが「今だから言うんだけど」と前置きして、件の頭が
長い老人の話をしたのだ。
幼馴染みも彼同様、他の子供にはその姿が見えていないと信じていたらしい。

現在、二人は仲の良い夫婦になっている。

552: 名無しさん 2005/08/12(金) 00:24:14 ID:wdRDeicb0
>>540
そりはひょっとして「寿老人」では?

584: 名無しさん 2005/08/13(土) 00:18:08 ID:1CICDrVy0
>>552
うむ、私は「福禄寿」かと思っておりました。
まぁ調べてみると、実はこの二人、同じ存在らしいのですが。
というコトは、七福神って本当は六福神だったりしてw

541: 名無しさん 2005/08/11(木) 22:46:16 ID:KemRKEG20
牛鬼

知り合いの話。

里山で山菜採りをしていて、普段入らないような山奥まで踏み入ってしまった。
実家の者から、あまり奥まで行くなと注意されていたのを思い出す。
そろそろ引き返そうかと思案している頃。

小さな淵を見つけた。水が冷たそうで、思わず手を伸ばして涼を取る。
その時、急に悪寒が走った。全身に鳥肌が立つ。

目を上げると、何かが水中から浮かび上がってくるのが見えた。
かなりの大きさがある黒い影。

出来るだけ静かに立ち上がり、背を向けて歩き出す。
二、三歩進むと背後で水が流れる音がした。何かが水を割って現れたかのよう。

恐怖を押さえ、そのまま歩を進めた。
幸い、背後の気配はそれ以上追ってこなかった。

麓に辿り着いて、腰が抜けたようにへたり込んだ。
山菜を淵に忘れてきたことに気がついたが、取りに帰るのはとても出来なかった。

漸う屋敷に帰り年寄りに話したところ、それは牛鬼だと教えられた。
昔からこの辺りの山奥に棲んでいる魔物らしい。

何もなかったことで安堵した後、注意を聞かなかったことでひどく怒られた。
「すぐに引き返して良かった。目が合ったら死ぬと言われているからな」

怒られるまでもなく、二度とその奥に行くことはないと彼は言っている。

544: 名無しさん 2005/08/11(木) 23:02:58 ID:KemRKEG20
>>541
以前の私、牛鬼っててっきり海に出る妖怪だとばかり思っておりましたが、はっきり
言って山中の水場に出ると言われていることの方が多いみたいですね。
あぁ、日本昔話でも山に出ていたなぁ・・・鬼歯かぁ。

542: 名無しさん 2005/08/11(木) 22:49:14 ID:KemRKEG20
刻印

知り合いの話。

カメラマンの助手として、中東のある国を訪れていた時のこと。
現地ゲリラの取材するため、伝を頼って山奥の集落を訪れたという。
取材は特にトラブルもなく終了したが、帰り際に彼らの持つ銃を見て驚いた。

“Made in Japan” 確かにそう刻印されていたのだ。

思わずその刻印は何だ?と尋ねてみると、あっさりとした応えがあった。
「御呪いさ。弾をよく当てるためのね」

重ねて詳しく聞いてみたが、彼らはその文言がどういう意味なのか知らなかった。
この文字が英語だということさえ知っているかどうか、という感じだったという。

ゲリラの集落には銃を専門に作っている所があるそうで、そこの鉄砲鍛冶に頼むと
この刻印を入れてもらえるらしい。ちゃんと刻印専門の加工者も居るのだとか。
銃以外にも、壊れてほしくない物に刻むこともあるらしい。

日本人の与り知らぬ所で、日本の名が人を殺す呪文になっている。
些か呆れた後、少し怖くなったのだそうだ。

543: 名無しさん 2005/08/11(木) 22:56:01 ID:op1yDVDUO
>>542不覚にも
禿乙
しかしそのMADE IN JAPAN 寿司屋の皿に刻んであったらやだねw

546: 名無しさん 2005/08/11(木) 23:05:52 ID:KemRKEG20
>>543
鯖とか、牡蠣とか・・・よく当たりそうですねw
私、牡蠣にあたって二日で体重が4キロ落ちたことがあります。
脱水症状起こしまくりで、まったく動けなくなりましたデス、ハイ。
正月も早よから、点滴三昧。哀しい想い出デス。

557: 名無しさん 2005/08/12(金) 03:18:37 ID:ycr3mSqS0
>>543>>546
昔は逆に当たらない呪いは「気象台」だったらしけど、
近年は衛星観測のおかげでだいぶマシになったしね。
最近だったら当たらない呪いはなんだろうね。
進歩的文化人の未来予測かw

566: 名無しさん 2005/08/12(金) 12:48:25 ID:s8Zo14Mc0
>>557
当たらない呪い

地震予知
為替予想
景気予報


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雪の中でキャンプする奴wwwwwwwww

引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1121734649/

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