97: 名無しさん 2005/12/24(土) 18:43:47 ID:p+pxP2m70
落ちてきたもの
知り合いの話。
高校時代に、部の仲間と共にキャンプをした時のこと。
夕食が終わって後片付けをしていると、何かが天より落ちてきた。
どさっ!
重い音を立ててテント横に落ちたそれは、白い大きな動物に見える。
皆は慌ててキャンプ場の外れまで逃げ、恐る恐る遠巻きにした。
色白の坊主頭で、関節がありえない方向に曲がっている。
そこまで見て取ると、皆はこれまた慌てて助けに駆けよった。
落ち着いてみて気がついた。人ではない。
マネキンだった。
誰がやったものか、全身がずたずたに傷付いている。
周囲の森を見回したが、投げた主はおろか何の気配も感じられない。
一応後退で見張りを立てたが、それきり何の異変も起こらなかった。
街から相当離れた場所だったのに、誰がマネキンなど投げ込んできた
のか、今でも不思議に思うのだそうだ。
知り合いの話。
高校時代に、部の仲間と共にキャンプをした時のこと。
夕食が終わって後片付けをしていると、何かが天より落ちてきた。
どさっ!
重い音を立ててテント横に落ちたそれは、白い大きな動物に見える。
皆は慌ててキャンプ場の外れまで逃げ、恐る恐る遠巻きにした。
ぱっと見、人体のように思えた。
色白の坊主頭で、関節がありえない方向に曲がっている。
そこまで見て取ると、皆はこれまた慌てて助けに駆けよった。
落ち着いてみて気がついた。人ではない。
マネキンだった。
誰がやったものか、全身がずたずたに傷付いている。
周囲の森を見回したが、投げた主はおろか何の気配も感じられない。
一応後退で見張りを立てたが、それきり何の異変も起こらなかった。
街から相当離れた場所だったのに、誰がマネキンなど投げ込んできた
のか、今でも不思議に思うのだそうだ。
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98: 名無しさん 2005/12/24(土) 18:45:10 ID:p+pxP2m70
下品な笑い声
友人の話。
緑深い山道を歩いている時のこと。
頭上の梢がザザッとざわついたかと思うと、いきなり頭に何か落ちてきた。
ガンッという音がして、思わず膝をついてしまう。目から星が出たようだ。
息を吐いて衝撃を散らしていると、頭のすぐ上から下品な笑い声が聞こえた。
ゲラゲラゲラゲラゲラ・・・
硬直した彼を嘲笑いながら、笑い声はゆっくりと上昇して小さくなっていく。
見上げる勇気など、とても出てこなかった。
声が聞こえなくなってから、全速力で逃げ出したという。
友人の話。
緑深い山道を歩いている時のこと。
頭上の梢がザザッとざわついたかと思うと、いきなり頭に何か落ちてきた。
ガンッという音がして、思わず膝をついてしまう。目から星が出たようだ。
息を吐いて衝撃を散らしていると、頭のすぐ上から下品な笑い声が聞こえた。
ゲラゲラゲラゲラゲラ・・・
硬直した彼を嘲笑いながら、笑い声はゆっくりと上昇して小さくなっていく。
見上げる勇気など、とても出てこなかった。
声が聞こえなくなってから、全速力で逃げ出したという。
105: 名無しさん 2005/12/25(日) 00:45:04 ID:h6sjV/gh0
>>98の話は馬の首とかヤカンヅルとかのさがり系に見える。
食われなくてよかったねぇ。
食われなくてよかったねぇ。
107: 名無しさん 2005/12/25(日) 08:27:35 ID:Tn0a+Wdi0
血の玉
猟師が斜面で獲物を待っていた。
木の枝を組んで雨露をしのげるようにした、小屋のようなものの中、
目をつけた獣道をじっと伺う。
時代は昔、とだけ教えられた。
ある時、その小屋で腕に痛みを感じた猟師が見ると、怪我をしていた。
小屋の作りは荒っぽい。
枝にでも引っ掛けたのだろうが、害のある枝による怪我だとすれば、
傷口から血が丸く盛り上がり、球形に丸まった。
大きさは山椒の実ほど。
血がまた盛り上がり、球形に丸まり、それで血は止まった。
激しい痛みもなく、まずは大丈夫だろうと猟師は安心した。
翌朝、血の玉は二つに増えていた。
翌日には一旦、村へ帰らなければならない。
猟や食物採集で暮らす村だ。
猟師は友人に血の玉を見せ、猟師を引退した老人に見せ、寺の坊さんに見せ、
要するに、村中に腕の血の玉を見せ歩いたが、誰にも正体が分からなかった。
日が過ぎ、血の玉はその数を増し続けた。
体調が悪いわけではない。
むしろ、山の小屋に行くことを願うくらい猟が恋しかった。
猟師にとって、決して悪いことではない。
ただ、血の玉が取れないのが不思議だった。
実際問題としては、赤黒い血の玉は血で満たされているだろうし、
それを無理に取ることで、余計な出血を招くことは避けたかった。
猟師が斜面で獲物を待っていた。
木の枝を組んで雨露をしのげるようにした、小屋のようなものの中、
目をつけた獣道をじっと伺う。
時代は昔、とだけ教えられた。
ある時、その小屋で腕に痛みを感じた猟師が見ると、怪我をしていた。
小屋の作りは荒っぽい。
枝にでも引っ掛けたのだろうが、害のある枝による怪我だとすれば、
厄介なことになる。
傷口から血が丸く盛り上がり、球形に丸まった。
大きさは山椒の実ほど。
血を吸い、手製の傷薬を塗りつけ、当座の手当てを済ませた。
血がまた盛り上がり、球形に丸まり、それで血は止まった。
激しい痛みもなく、まずは大丈夫だろうと猟師は安心した。
翌朝、血の玉は二つに増えていた。
翌日には一旦、村へ帰らなければならない。
村へ帰る日、血の玉は数を増していた。
猟や食物採集で暮らす村だ。
猟師は友人に血の玉を見せ、猟師を引退した老人に見せ、寺の坊さんに見せ、
要するに、村中に腕の血の玉を見せ歩いたが、誰にも正体が分からなかった。
日が過ぎ、血の玉はその数を増し続けた。
体調が悪いわけではない。
むしろ、山の小屋に行くことを願うくらい猟が恋しかった。
勤労意欲といって良い。
猟師にとって、決して悪いことではない。
ただ、血の玉が取れないのが不思議だった。
実際問題としては、赤黒い血の玉は血で満たされているだろうし、
それを無理に取ることで、余計な出血を招くことは避けたかった。
108: 名無しさん 2005/12/25(日) 08:28:32 ID:Tn0a+Wdi0
猟師が次に山へ行くまでに血の玉は大きくなり、クロスグリの
背中や足にも、血の玉が盛り上がるようになっていた。
どうやらただごとではないと思われたが、どうにもならない。
医師に見せるには、獲物を売り、現金を手にしなければならない。
それも山へ行った理由のひとつだ。
村人に、彼を助けるだけの収入があるはずもない。
仲間の猟師が、彼の小屋を覗いた時は元気だった。
優しい目をしていたと後になって話した。
そして、血の玉はその数を増していた。
二日ばかりして、別の若い猟師が小屋を訪ねると、そこに小屋はなかった。
鉄砲は斜面に置かれていた。
枝に触れると何かが弾け、彼の左腕から血が盛り上がり、球状になった。
若い猟師が村へ飛んで帰り、見てきたことと身に起こったことを話し、
血の玉を見せると、村は大騒ぎになった。
結局、若い猟師は左腕を切り落とす破目になった。
その後、あの木には誰も近寄らなかった。
そして今、その一帯はダムの底だ。
話してくれた老人には、左腕がない。
実のようなのが、小さなブドウの房のようになってぶら下がっていた。
背中や足にも、血の玉が盛り上がるようになっていた。
どうやらただごとではないと思われたが、どうにもならない。
相変わらず猟師の体調はよく、元気に山へ入った。
医師に見せるには、獲物を売り、現金を手にしなければならない。
それも山へ行った理由のひとつだ。
村人に、彼を助けるだけの収入があるはずもない。
仲間の猟師が、彼の小屋を覗いた時は元気だった。
優しい目をしていたと後になって話した。
そして、血の玉はその数を増していた。
二日ばかりして、別の若い猟師が小屋を訪ねると、そこに小屋はなかった。
見覚えのない、黒い実をつけた木があった。
鉄砲は斜面に置かれていた。
枝に触れると何かが弾け、彼の左腕から血が盛り上がり、球状になった。
若い猟師が村へ飛んで帰り、見てきたことと身に起こったことを話し、
血の玉を見せると、村は大騒ぎになった。
結局、若い猟師は左腕を切り落とす破目になった。
数人に押さえ付けられ、大きなナタで叩き切られた。
その後、あの木には誰も近寄らなかった。
そして今、その一帯はダムの底だ。
話してくれた老人には、左腕がない。
▽注目記事
山歩きのペースが分からん…登りでゆっくり歩くのが苦痛そしてバテる
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1134399217/
登山中は谷側を歩くと足で石を落とす可能性があるので注意を!
ハイキングに毛の生えたようなの好きだな。
ずっと日帰りの低山しかしないなら雨を避けるのも有りだと思う…でも、悪天候を避け続けていたら悪天候スキルが身につかない
【THE NORTH FACE】クライムライトかベリーライトかで迷っている。ベリーライトは丈が短いんだよね。
登山中、歩く速度が違い過ぎるとどっちも苦痛だろ…
【マット】登山では快適性やコンパクト性より確実性重視だからクローズドセル一択
チョッとだけ登山に興味を持ち始めたんだが・・・
オーダー品じゃなくても幅狭くてサイズ小さめな靴にするとツメ痛は収まると思う
ピークドライシェルの実験を2泊3日でしてきた!
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