山のシルエット

221: 名無しさん 2005/10/31(月) 21:07:47 ID:joz1r2Z+0
廃病院

友人の話。

彼の家近くの山中には廃病院がある。
といっても残っているのは基礎だけで、よくそこを散歩するそうだ。

ある日、地下に降りる階段を見つけた。瓦礫で巧妙に隠されていたのだ。
降りてみると途中から日の光は届かなくなっており、眼下は真っ暗。
更に降りようかどうしようか迷っていると、ふっと空気が生暖かくなった。
同時に、饐えたような臭いが地下の闇中より上がってくる。

 この下で何か死んでる?

次の瞬間、いきなり下の方からけたたましい吠え声が聞こえてきた。
階段一杯に反響する、おびただしい犬の声。

物凄い勢いで、階段を彼の方へ駆け上ってくる。
必死で階段を駆け上り外に飛び出した途端、声はふっつりと聞こえなくなった。

何かが追ってくる気配も既に感じられなくなっていたという。

今でも散歩は続けているけど、件の階段には近よらないよ。
そう言って彼は笑っていた。

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223: 名無しさん 2005/10/31(月) 22:36:48 ID:9XcsVuyGO
生きてる野犬達が住みかにしてるのか、
そこで死んでしまった犬達の霊がそこに溜まってしまってるのか・・・
犬好きのオイラは何げに気になる(´・ω・)

224: 名無しさん 2005/10/31(月) 23:18:52 ID:QVqqgEwE0
犬のようなもの、が食事中だったとか。

228: 名無しさん 2005/11/01(火) 21:03:01 ID:kCazRrAc0
>>222-224
どーもです。
どうやら同じ廃墟内に実験動物の供養塔みたいな物があるらしく、
私としては何かあるのかな、と考えたりもいたします。

しっかし、この話をしてくれた当の友人氏は、オカルトめいた事柄を
まったく信じておらず、「野犬でも居ついてたんだよ、きっと」などと
答えてしごく平然としていました。
ま、だからこそ気にもせずこういう話をしてくれたのでしょうが。

オカルトなど気にもかけない人からオカルトっぽい話が聞けると
いうのも、なかなか現実って面白いものですねぇ。

227: 名無しさん 2005/11/01(火) 20:55:21 ID:kCazRrAc0
大鰻

知り合いの話。

幼少時、実家の裏山で得体の知れない物を見たという。
山道を歩いていると、すぐ目の前を黒くて長い物が通り抜けたのだ。大きい。
蛇がするように横方向に見をくねらせながら、あっという間に藪の中へ消え去る。

それが通り過ぎた道の上には、粘液を思わせる光った筋が残されていた。
幸運だったのかどうか、彼の方にはまったく興味を示さなかったという。

家に帰ってから、父親に見たことを報告した。
「鰻だろう。あいつら川から川へ移動する時、地の上を這いやがるんだ」
縄をなう手を休めずに、平然と親父さんは答えた。

釈然としない彼はこう付け加えてみる。
「僕よりずっと大きかったんだけど・・・」

親父さんは生真面目な顔で頷きながら断言した。
「大鰻だったんだな」
この話題が続くことはそれきりなかったという。

233: 名無しさん 2005/11/02(水) 17:18:11 ID:b3A1zvsT0
タヌキ

 愛媛某所で、ぽっかりと時間ができたのでぶらぶらしていた。四国は
初めてで、何より珍しかったのはミカン収穫のためのモノレール。乗っ
てみてぇな、なんて思いながら畑の側をうろうろしていたら、地元のお
っちゃんと知り合った。最初は怪しまれていたけどね。

 暇にかまけていろいろな話をした。近所に若者が少なくなっているの
と、おっちゃんが話好きなのとで、ずいぶん仲良くしてもらった。

 その時にタヌキの話を聞いた。畑の上の方の道は隣村まで続く一本道
で今でこそ車が通れる道だが、昔は軽トラも通れない道だった。夜この
道を行き来するとタヌキに化かされて、道に迷うのだという。

234: 名無しさん 2005/11/02(水) 17:18:45 ID:b3A1zvsT0
 話に対する俺の食いつきが良かったので「じゃあ、実際に見せてやる
よ」と、おっちゃんが案内してくれた。

 その道の左は山、それも見上げるような斜面で登ろうと思っても登れ
るものではない。そして右は谷、木がうっそうと生い茂り、木を抜けた
としてもどこまで転がり落ちるかわからん急な傾斜だった。「いまは車
も通れる」なんて言っていたが、すれ違うのは難しそうだ。

俺 「ホントに一本道ですね」
「おうよ」
「ここで迷うんですか?」
「おう、ここで道に迷うんじゃ」
「どうやって?」
「そんな事知らん、タヌキに聞けや」
「狐じゃなくてですか?」
「ここは四国じゃ」
「あー、そーか」

 俺が、でもやっぱりこの一本道で迷う事はあり得ないと言うと、
「だから不思議なんじゃ。入り組んだ道で迷えば不思議でもなんでもな
いじゃろ?この一本道で迷うから『タヌキのせいだ』って話になるんじ
ゃ」
 と言われた。納得できたような、いまいち納得できんような。

 その後、行政に対する愚痴が始まったので切りの良い所で逃げてきま
した。えーと、大した話でもなく長文すみません

247: 名無しさん 2005/11/03(木) 03:26:00 ID:uBXe5uNg0
>>233
あれに乗って山を降りようとして
ブレーキをかけた途端バランスを失って
すっ転んで頭蓋あぼんした事故あり。

というわけでメーカーの注意書きに
「絶対に人は乗らないで下さい」
と大きく書かれている。
みんな結構平気で乗ってるけど。

おサルもいないわけではないけど少数派かな。
やたらと見かけるのはタヌとイノシシだけど。

タヌのもこもこシッポとキツネのふかふかシッポと
どちらに魅力を感じるかは個人の自由。
ただタヌもリアルで見るとそんなに可愛げのあるものではない。

さて狸と狢も近代になってその呼び別けが確立したもので
今で言う狸も古くは「マミ」と呼ばれて、当時で言う狸とはまた
別物であった。

というわけで化かすのは今現在狸と呼ばれている
種族であると思われ。

新編 山小屋主人の炉端話

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引用元:http://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1129644145/

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